浄泉爺のブログ

浄泉爺の考え事を記録します(研究のこと、仏教のこと、教育のこと、ドローンとか)

金融機関が街を作る

地方では過疎化が進んでいる。はっきり言えば、行政がそれを好転させる、つまり過疎化を止め、人口が増える施策をする事は難しいと思う。

 

なぜならば、行政は多くの意見を聞く事が良しとされ、多くの意見からは平均的な施策しかできず、結果として手遅れとなると考えられるからである。実際、市民アンケートなるものが多発している。市民に聞いて、何か物事が好転するのか?きっとしない。

 

そういう意味では、街作りは民間主導であるべきだろう。

 

どのような民間業者が街作りをするのか。私は金融機関ではないかと思う。特に、地方銀行や信用金庫はそもそも街作りを支える基盤であるはずだ。それらが、お金を貸す、回すのみならず、積極的に街作りに貢献することが良いのではないだろうか。

 

例えば、過疎地では必要とされつつも無くなる職業が多い。クリーニング店であったり、雑貨店であったり、理髪店であったり。無くなる前であれば、今流行のマッチング等で後継者をという事があり、それはそれでドンドン進めるべきであるが、一端無くなると、それをもう一度というのは自然発生的には難しいだろう。そこで次の様な事を提案する。

 

銀行や信用金庫が、「起業セット」なるものを企画し、それをネット等で広く宣伝する。

 

起業セットの内容は次の様

 

  • 業種
  • 開業地
  • 建物
  • 初期投資金額
  • 1年後の予想収入
  • リスク

 

例えば、

 

  • 理髪店
  • 長門市油谷
  • 直ぐに使用できる理髪店設備あり
  • 施設改修に200万円
  • 月あたり、平均50万円
  • 周囲に高齢者の顧客ニーズがあり、短期的にはリスクは低いが長期的には人口減のリスクあり

例えば、

 

  • 電気工事事業者
  • 長門市油谷
  • 空き家あり
  • 電気工事事業者としての初期投資が必要
  • 月あたり、平均20万円〜50万円
  • 大手電機製品販売店との提携により安定化が見込まれる

素人が書いているので変であることは承知しているが、これに初期投資は金融機関が融資することがセットとなる。金融機関かまたは子会社、関連会社を作って、地域のニーズのリサーチをする。それによって平均的な収入やリスクを評価できる。上記は資格が必要となる職だが、例えば喫茶店等であれば、経営のサポートも一定期間行う。例えば収入の数%は数年間は金融機関が得る等もあるかも知れない。

 

開業地域の教育環境等の情報も大事だ。特に若い人が起業するとなとなおさらだ。 そこで、金融機関が積極的に教育も行う。

 

Powerd by ○○銀行

 

ブランドで、学習塾を展開する。しかも、その塾は子供の個性を伸ばす方向の教育。例えば、モンテッソーリ教育のようなものを目指す。そういう教育で、田舎での起業という困難な事業を実施できる次世代の若者を育てる。一時的に都会に出ても良いが、その後帰郷し起業するような人材。その人は銀行に融資を頼む事になるだろう。長期的な戦略ではあるが、金融機関としての将来的な投資でもある。

 

銀行法等があるので、直接上記の様な事はできないのかもしれないが、金融機関または子会社、または関連会社が街に必要なものをリサーチし、それを広く募集し、それに対して融資する。また、教育にも貢献するというのは良いプランに思う。

 

田舎に来て、勝手に起業すれば良いという制度は行政にも色々ある様に思うが、問題はよく知らない土地で、ニーズも分からず起業するリスクはとても高いと感じるし、少なくとも私には難しい。上記のような、ある程度の見通しと融資がセットになっていれば、安心して移住や起業ができるだろう。しつこいが、特徴的な教育環境がそこにあることはとても重要で、子育て世代にとってはそれなくしては移住はできない。もちろん、起業者の能力によって成功・不成功もあるだろうから、銀行が失敗時に保証するといった事は不要だろう。それは一筆必要と思われる。

 

なかなか良いアイデアだと思うのだが、どうだろうか。